哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ピュロンについて その3

 さて、疑う事を哲学の主軸としてピュロンですが、前回では彼の主張が以前に紹介したエピクロスの「アタラクシア」、「心の平穏」に繋がる事を紹介しました。また、前回の記事で書いたセクストスは著書「ピュロン主義哲学の概要」の中で […]

ピュロンについて その2

 前回から紹介しているピュロンですが、今回は彼が唱えた「不可知論」を少し掘り下げていきます。ただし、ピュロンは自分で著作を残していないので、思想については西暦2世紀から3世紀頃の哲学者セクストス・エンペイリコスが残した「 […]

ピュロンについて その1

 さて、今年最初に紹介する哲学者は紀元前360年頃から紀元前270年頃に古代ギリシャ、、現在のイリア県に当たるエリス出身の哲学者ピュロンです。そして、古代の最初の「懐疑論者」として有名で、紀元前1世紀頃に創始された「懐疑 […]

ルクレティウスについて その4

 さて、本日で最後となるルクレティウスですが、彼はエピクロスの唱える「快楽の本質」を誰よりも先に指摘したのです。また、ルクレティウスに見る目があった証拠ですが、これを踏まえた上で、彼は体の健康と心の平穏というエピクロスの […]

ルクレティウスについて その3

 今回で三度目となる哲学者「ルクレティウス」についてですが、エピクロスの哲学を「叙事詩」という形で表現したことは前にも書きました。その他に、ルクレティウスはエピクロスの模倣をしていたそうです。その原点は、宇宙の全ては「原 […]

ルクレティウスについて その2

 前回の記事で紹介したエピクロスの継承者とも言える哲学者「ルクレティウス」ですが、彼がエピクロスの哲学に惹かれたのは、彼の「合理主義」に共感したと言われています。ここで不思議に思うでしょうが、エピクロスは「快楽主義」でも […]

ルクレティウスについて その1

 さて、前回まで紹介していた「快楽主義」を唱えた哲学者エピクロスだが、彼は72歳で人生に幕を下ろした。彼は自分の哲学を教える「エピクロスの園」を作り、そこで様々な人に教えを説きました。そこで教わったかは定かではありません […]

エピクロスについて その19

 今月も残り数日となった本日は、哲学者「エピクロス」に関する最後の記事になります。そもそも、彼の哲学は「自然思想」と「認識論」から始まったのです。まず、自然思想は以前の記事で名前だけ出た古代ギリシアの哲学者で原子論者デモ […]

エピクロスについて その18

 前回の記事では、エピクロスは「死後の世界」に神話を全て否定している事を紹介しました、ですが今でも科学的に証明されていないので彼の主張が絶対かは分かりません。しかし、以前から書いている様にエピクロスは人は「命を終わり」を […]

エピクロスについて その17

 前回の記事では、エピクロスが唱えた「命の終わり」に関する「恐怖」を紹介しましたが、その原因を彼は「ヘロドトス宛の手紙」で、この様に書いたそうです。 「人間の魂にとってもっとも決定的な動揺は、人びとが神話の影響で、死後に […]

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