哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ディオゲネスについて その3

 師匠から「徳」に対する思想を受け継いだ哲学者「ディオゲネス」は、その「徳」を人生の目的だと位置付けたのです。そして、幸せを手に入れるためには、人が本来持っている自然的な欲望を簡単で安易な方法で満足させることだと説いたの […]

ディオゲネスについて その2

 前回は哲学者「ディオゲネス」は純粋な欲求を称賛して、それを妨げる文明的な生活を批判したと書きました。それを裏付ける逸話と「樽」や「犬」といった呼び方もされていました、そんなディオゲネスの生い立ちについては逸話より少ない […]

ディオゲネスについて その1

 今回から紹介していく哲学者「ディオゲネス」は紀元前412年頃に生まれ、紀元前323年頃に没したといわれる古代ギリシアの哲学者です。生まれた年はハッキリしていないらしく、紹介されている所によって違う場合があるようです。そ […]

アルケシラオスについて その4

 今回で最後となるアルケシラオスはピュロンの説を採用しながら違う考えた方をしたのです。ですが、ストア派が唱えたエポケーの認識論について反論したという話があるそうです、ストア派は「判断停止のすべての行動を不可能にしてしまう […]

アルケシラオスについて その3

 アルケシラオスはアカデメイアに採用したエポケーを説いた哲学者ピュロンと同じく著作はなく、その思想は後の哲学者マルクス・トゥッリウス・キケロやセクストス・エンペイリコスらの著作で推測することができます。特にキケロの「弁論 […]

アルケシラオスについて その2

 前回の記事で大まかな紹介が済んだアルケシラオスですが、実はこの前に扱った哲学者ピュロンと繋がりがあるのです。それは、ピュロンの提唱した判断停止の「エポケー説」をアカデメイアに採用したことです。これは自分の理論を深めてい […]

アルケシラオスについて その1

 さて、本日から紹介していく「アルケシラオス」とはギシシャの哲学者で、紀元前315年頃から紀元前241年頃に居た、中期アカデメイア派の創始者です。アカデメイアとは紀元前387年頃、古代ギリシャのアテナイ北西部郊外にプラト […]

ピュロンについて その6

 今回で最後となるピュロンですが、彼の「懐疑主義」とは基本的な原理や認識に対して、本当に普遍なのか、客観性なのかを考えて根拠のない独断を排除しようという主義でした。そして、ピュロンの著作は現在せず、この思想はピュロン主義 […]

ピュロンについて その5

 さて、今回はピュロンによって生まれた「懐疑主義」について少し掘り下げていきます。一般的に「懐疑主義」とは現在は基本的な原理、認識に対して、普遍性や客観性を吟味して根拠のない様々な独断を排除しようという主義、また「懐疑論 […]

ピュロンについて その4

 前回の記事では、ピュロンがエピクロスの思想に共感して、また違う主張をするストア派に対して否定という形で忠告した事を紹介しました。そんなピュロンが唱えた「不可知論」ですが、これは現代の哲学用語が持つ意味としては現象を超え […]

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