哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

2月, 2017

マルシリオ・フィチーノについて その2

 さて、メディチ家の保護を受けたフィチーノですが、彼は別荘を与えられただけでなく、コジモ・デ・メディチが創設した私的なサークル「プラトン・アカデミー」の学長となるのです。この活動は後にイタリア・ルネサンス期に活躍した人文 […]

マルシリオ・フィチーノについて その1

 本日から紹介する哲学者はイタリア・ルネサンス期の人文主義者、哲学者、神学者のマルシリオ・フィチーノです。1433年頃に当時の権力者として名を馳せたメディチ家の侍医の子として生まれて、最初は医者の教育を受けていました。し […]

アンセルムスについて その5

 本日で最後となるアンセルムスは「神」を「最高の存在」と位置づけ、これを肯定するには神は心の外、即ち自らの内にも実在しなければならない、と考えたのです。そして、実在を否定する場合は、更に大きなものが他に認められるとも考え […]

アンセルムスについて その4

 前回の記事でアンセルムスの哲学について少し触れました、そもそも彼は著書でハッキリと「神の存在」を理性的に証明できるとした初めての人です。それまで、キリスト教では唯一絶対である「神」の存在は当たり前であり、そもそも存在証 […]

アンセルムスについて その3

 修道士になり、やがて修道院長になったアンセルムスですが、この話は続きと言いますか、当時の修道院、もっと言えば当時のイングランドにおける聖職者の特権等により、彼は長きに渡って国王達との戦いに巻き込まれていきます。全てを書 […]