哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

1月, 2017

アンセルムスについて その2

 さて、前回の記事で家を出てから、念願が叶って修道士になったアンセルムスですが、彼は修道院に入ってから才能を開花させて修道院長になったのです。そして、彼は15年にわたって、その座にあり続け、彼自身は積極的に推し進めたわけ […]

アンセルムスについて その1

 今回から紹介するのは、中世ヨーロッパの神学者で哲学者であり、晩年から亡くなるまでカンタベリー大司教の座にあったカトリック教会の聖人でもあるアンセルムスです。彼は初めて理性的、学術的に「神」という存在を把握しようと努力し […]

オッカムのウィリアムについて その5

 今回で最後となるオッカムですが、彼の代名詞と言える「オッカムの剃刀」は単純に他の可能性を剃り落とせばいいという内容ではないのです。この思考を成立させるには、今から書く3つの注意が必要になります。1つ目は「説明に不必要で […]

オッカムのウィリアムについて その4

 さて、オッカムの代名詞ともいえる「オッカムの剃刀」は、難しい言い方をすると「普遍の有無」やあらゆるものの「真の概念」等が実在するか、という論争における「類の概念」は実在しないという主張する派の哲学者たちの格言の事だと書 […]