哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

2月, 2016

アルケシラオスについて その3

 アルケシラオスはアカデメイアに採用したエポケーを説いた哲学者ピュロンと同じく著作はなく、その思想は後の哲学者マルクス・トゥッリウス・キケロやセクストス・エンペイリコスらの著作で推測することができます。特にキケロの「弁論 […]

アルケシラオスについて その2

 前回の記事で大まかな紹介が済んだアルケシラオスですが、実はこの前に扱った哲学者ピュロンと繋がりがあるのです。それは、ピュロンの提唱した判断停止の「エポケー説」をアカデメイアに採用したことです。これは自分の理論を深めてい […]

アルケシラオスについて その1

 さて、本日から紹介していく「アルケシラオス」とはギシシャの哲学者で、紀元前315年頃から紀元前241年頃に居た、中期アカデメイア派の創始者です。アカデメイアとは紀元前387年頃、古代ギリシャのアテナイ北西部郊外にプラト […]

ピュロンについて その6

 今回で最後となるピュロンですが、彼の「懐疑主義」とは基本的な原理や認識に対して、本当に普遍なのか、客観性なのかを考えて根拠のない独断を排除しようという主義でした。そして、ピュロンの著作は現在せず、この思想はピュロン主義 […]