哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ルクレティウスについて その1

 さて、前回まで紹介していた「快楽主義」を唱えた哲学者エピクロスだが、彼は72歳で人生に幕を下ろした。彼は自分の哲学を教える「エピクロスの園」を作り、そこで様々な人に教えを説きました。そこで教わったかは定かではありませんが、エピクロスの思想を「叙事詩」にした人物がいました、それが今日から紹介するルクレティウスです。フルネームは「ティトゥス・ルクレティウス・カルス」といい、 紀元前99年頃から紀元前55年に生きた詩人で哲学者、エピクロスの「宇宙論」を先に書いた様に「叙事詩」で解説したのです。
 ですが、生まれや最後については殆ど分かっていないらしく、著作に関しても日本語で出版された本は三冊程だそうです。その一冊である「事物の本性について」は、1417年頃にイタリアの人文主義者ポッジョ・ブラッチョリーニによってドイツの修道院で写本が再発見され、ルネサンス期の思想に多大な影響を与えたそうです。また、この著作は原子論が栄える原動力になったそうです。

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