哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ディオゲネスについて その2

 前回は哲学者「ディオゲネス」は純粋な欲求を称賛して、それを妨げる文明的な生活を批判したと書きました。それを裏付ける逸話と「樽」や「犬」といった呼び方もされていました、そんなディオゲネスの生い立ちについては逸話より少ないようで、調べて分かった事は彼が両替商ヒケシアスの子として、現在のトルコ北部のスィノプ県の県都に当たるシノペに生まれたこと。それから父親か彼が通貨に関する罪を犯して国外に追い出されたこと。航海中に海賊に捕らえられ、出来る事を聞かれた時に「人を支配すること」と答えたこと。クセニアデスという人物の元に連れてこられ、息子たちを教育した事くらいでした。
 後は逸話の方が多く残っているようで、アンティステネスに弟子入りを願った時も、しつこく頼み込むディオゲネスに怒ったアンティステネスは杖で頭を殴ろうとしましたが、木は自分を追い出せるほど堅くありません、と言ったそうです。そうして、ディオゲネスは弟子になったそうです。そして、彼は師匠の「徳」に対する思想を受け継いだそうです。

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