哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

オッカムのウィリアムについて その3

 既存の哲学に対して新しい扱い方をしたが故にオッカムは異端審問にかけられ、破門を宣告されました。そんなオッカムは法王と対峙していた神聖ローマ帝国皇帝ルートヴィヒ4世の保護を受けてミュンヘンへ逃亡しました。そこで幾つかの政 […]

オッカムのウィリアムについて その2

 オッカム村のウィリアムこと、通例オッカムですが、もう少し掘り下げると彼は14世紀の思想家に多くの影響を与えたイギリスのスコラ哲学者で、オッカム村はロンドンに近いサリー伯爵領の近くでした。そして、若くしてカトリック教会の […]

オッカムのウィリアムについて その1

 本日のタイトルを読んで、哲学に詳しい、またはミステリー好きの方の中には「オッカムの剃刀」という単語を見聞きした方がいるでしょう。その「オッカムの剃刀」の原文を書いたとされるのが、本日から紹介する「オッカムのウィリアム」 […]

トマス・アクィナスについて その7

 今回で最後となるトマス・アクィナスは当時は受け入れるべきではないと言われたアリストテレスの哲学を受け容れました。これは「理性の真理」と言われ、また神学教授だったアクィナスにとって、万物の根源はキリスト教における「神」で […]

トマス・アクィナスについて その6

 神学の教授として、哲学者として私達には馴染みが薄いアヴィケンナやヴェロエス、アビケブロン、マイモニデス等の多くのアラブやユダヤの哲学者達の著作を読んで、研究をして、そこからアクィナスはアリストテレスの存在論を受け継ぎつ […]

トマス・アクィナスについて その5

 ある日のミサで神秘的な体験をしたという理由で執筆活動の一切を辞めてしまったアクィナスですが、その哲学は現在まで伝えられています。彼の業績において最大とされるのは、キリスト教の思想とアリストテレスの哲学を両立させた事です […]

トマス・アクィナスについて その4

 残された記録によると、アクィナスは人に強い印象を与えた人物だったそうです。人柄がよく、記憶力もよく、研究に没頭すると非常に集中して、そこから語られる論理は分かりやすくて正確だったそうです。更に、神学部教授やドミニコ会の […]

トマス・アクィナスについて その3

 トマス・アクィナスは、揺るがない決心と優秀な頭脳により、入会した「ドミニコ会」の総会に34歳で出席しました。そんな彼は、とても観念的な価値観を持っていたとそうです。同じ時代の人々と同じ様に良い物と悪い物を明確に分ける見 […]

トマス・アクィナスについて その2

 今回で二回目となるトマス・アクィナスですが、彼は「ドミニコ会」に入会する事を家族に猛反対されました。しかし、決して揺るぐことのない決心に、つりに家族も折れて入会を許されたのです。そして、トマスはケルンで学び、そこで生涯 […]

トマス・アクィナスについて その1

 さて、本日から紹介していく哲学者の多くは中世に活躍した人物が中心となります、そんな本日の哲学者は「聖人」の地位を持つ神学者「アクィナス」です。生没年は1225年から1274年、ナポリ王国、現在のイタリアの貴族の生まれで […]

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