哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

トマス・アクィナスについて その1

 さて、本日から紹介していく哲学者の多くは中世に活躍した人物が中心となります、そんな本日の哲学者は「聖人」の地位を持つ神学者「アクィナス」です。生没年は1225年から1274年、ナポリ王国、現在のイタリアの貴族の生まれで、母テオドラは神聖ローマ帝国の名家に繋がる血筋で、ランドルフ伯だった父親の居城ロッカセッカ城で生まれたと考えられています。伯父のシニバルドはモンテ・カッシーノ修道院の院長をしており、アクィナスが後を継いでくれることを期待しました。
 なので、彼は5歳で修道院に預けられ、そこで学びますが、ナポリ大学を卒業すると彼は清貧生活を信念とするカトリックの修道会である「ドミニコ会」に入会したのです。この会は当時、フランシスコ会と共に中世初期から主流とされていた教会に対する制度に挑戦するかの様な新機軸を打ち出した会でした。家族は猛反対し、彼を強制的に家に閉じ込め、美少女を送り込んで誘惑しようとしたのです。ですが、彼の決心は揺らぐことがなかったそうです。

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