哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

オッカムのウィリアムについて その1

 本日のタイトルを読んで、哲学に詳しい、またはミステリー好きの方の中には「オッカムの剃刀」という単語を見聞きした方がいるでしょう。その「オッカムの剃刀」の原文を書いたとされるのが、本日から紹介する「オッカムのウィリアム」です、まず「オッカム」とは人名ではなく、フランシスコ会の会士であり、前回の記事で紹介したアクィナスの際に出た「スコラ哲学」の後期スコラ学を代表する神学者、哲学者のウィリアムが生まれたイングランドの「オッカム村」を指しているのです。ですが、今では「オッカム」が通例になっているので、この記事でもウィリアムではなく、「オッカム」と表記します。
 彼が生まれたのは1285年頃、オックスフォード大学で学びますが、前回までの記事で紹介したトマス・アクィナスの継承者の立場である学長とフランシスコ会の会則の解釈等から対立した事により、30歳まで命題集講師、これは聖書や教父に注釈学者の解釈を集めたペトルス・ロンバルドゥスという人物の「命題集」を注釈するという日本では馴染みのない職にとどまり、更に神学者にも関わらず、1323年には異端だとしてアヴィニョンの教皇庁へ訴えられたのです。

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