哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ジャン=ジャック・ルソーについて その9

 「学問芸術論」の当選がきっかけで漸く、ルソーの思想が注目される様になりました、ただ当時は教会や政府には受け入れられず、待遇は決していいとは言えませんでした。それでも、彼の哲学は後世に多大な影響を与えたのです、その中でも […]

ジャン=ジャック・ルソーについて その8

 少し長くなりましたが、ここにきて漸くルソーの哲学について触れます、それが前回の記事の最後に触れた化学アカデミーの懸賞付き論文の募集広告です。その課題内容が「学問及び芸術の進歩は道徳を向上させたか、あるいは腐敗させたか」 […]

ジャン=ジャック・ルソーについて その7

 パリでの立身出世を願い、けれど思った様な評価は得られず、その頃にホテルで働いていたテレーズと恋仲になります。ただ、2人は決して互いを捨てない、けれど結婚もしない、という条件で添い遂げる事になり、本当に晩年まで結婚しませ […]

ジャン=ジャック・ルソーについて その6

 色々ありましたが、結果として何かと世話になった夫人が経済的に苦しい状況にあると知ったルソーは、パリで成功して、夫人に恩返しする事を目指します。そこで、1742年に数字によって音階を表す音楽の新しい記譜法を考案して、それ […]

ジャン=ジャック・ルソーについて その5

 恋をした夫人との深い関係の生活を、後にルソーは幸福ではなかったそうです、更に追い打ちをかける様にルソーは薬品の事故に巻き込まれ、生死の境をさ迷いました。その後も回復する傾向が見られず、農村で療養する事になります、そこで […]

ジャン=ジャック・ルソーについて その4

 また放浪生活に戻ったルソーは音楽が好きだったので、自称音楽家として音楽教師になろうとしました。そこからルソーは紆余曲折を経て、フランス大使館の書記官の計らいでパリへ行く機会を与えられます。パリは華やかなイメージですが、 […]

ジャン=ジャック・ルソーについて その3

 前回の記事でルソーの生涯に多大な影響を与え、また彼が恋をしたヴァランス夫人ですが、直ぐに2人が一緒に暮らす事はありませんでした。まず、ヴァランス夫人はルソーにカトリック教徒になるように、とトリノの救護院に行くように手配 […]

ジャン=ジャック・ルソーについて その2

 身内の手ほどきだけで読み書きを覚えたルソーですが、それが若い時に高い評価を受ける事もなく、幼少期に預けられた先では肉体的な苦痛を強いられることがあり、それにより素行が悪く、虚言癖や被害妄想を持つようになったそうです。そ […]

ジャン=ジャック・ルソーについて その1

 本日から紹介するのは、このブログで紹介した数人の哲学者が影響を受けた、近代市民社会 となった哲学者ルソーです。ルソーと言えば、このブログで紹介したカントやヘーゲルに影響 え、ヒュームと交流があった人物ですが、実際は問題 […]

バールーフ・スピノザについて その5

 本日で最後となるスピノザは人間の感情を欲望、喜び、悲しみの三種類から構成されていると考えて、この感情を制御する事が出来ない無力こそが人間の屈従の原因であり、理性の指導に従うことで自由人となる事が出来ると論じているのです […]

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