哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ジャン=ジャック・ルソーについて その2

 身内の手ほどきだけで読み書きを覚えたルソーですが、それが若い時に高い評価を受ける事もなく、幼少期に預けられた先では肉体的な苦痛を強いられることがあり、それにより素行が悪く、虚言癖や被害妄想を持つようになったそうです。そんな風に荒れた少年時代を送ったルソーですが、読書の習慣だけは持ち続けたそうです、貸本屋で本を借り、それを読むために仕事をさぼる事もありました。奉公先で、本を取り上げられたり、捨てられても、読書だけは続けたそうです。辛い日々の中で、それは一種の現実逃避だったかもしれませんが、その習慣があったから彼は哲学者として名を残せたのかもしれません。
 また、彼の生涯が全て不遇だった、という事はなかったそうです。15歳で奉公先の扱いに耐え切れず、飛び出したルソーは暫く放浪したのちに、当時のサルディニア王国のサヴァワ領のコンフィニョンでカトリック司祭のポンヴェールという人物の保護を受け、1728年3月21日頃にヴァランス男爵夫人の屋敷を訪ねて、世話を受けます。このヴァランス夫人はルソーの生涯に大きな影響を与えたそうです、また彼女はルソーが恋をした相手でもあります。

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