哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ゴットフリート・ライプニッツについて その4

 さて、本日で最後となるライプニッツですが、そもそも彼が唱えた「モナド」とは物事を構成する独自の要素だけでなく、自分の信じるところでは、この宇宙のすべては単純な実体、すなわちモナド、もしくはその集合体から成り立っている。この単純な集合体は人間や聖霊では「精神」と呼ばれ、動物では「魂」と呼ばれる、と主張したそうです。さらに、この「モナド」が「予定調和」にも関係していると唱えたのです。
 ライプニッツは神が創造において設けた「予定調和」によって、すべてのモナドの表象が一致して、あらかじめ調和的に定められた秩序に従い1つの世界を形成すると考え、これを個々の時計が一致して時間を示す例にたとえ、「神によって世界は最善の秩序を決められている」という「オプティミズム(楽観論)」を提唱したのです。「モナド」というライプニッツの提唱は、プラトンの提唱する「イデア」に類似性を見ることができ、デカルトやスピノザのような理性を信奉する厳密な科学的な態度から「合理主義」とも呼ぶことができるそうです。

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