哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ジョージ・バークリーについて その2

 二回目となる本日はジョージ・バークリーが説いた哲学について紹介します、そもそも聖職者として生涯を過ごした彼が、哲学者として名を残す要因となったのは、このブログでも紹介した「ジョン・ロック」が関係しています。まず、バークリーが哲学の道に進んだきっかけとしては、聖職者として生涯を送り、伝統を重んじてきた彼にとって万有引力を発見したニュートンに始まった「力学的な世界観」が受け入れがたい考えだったのです。故に、彼は自然科学的な世界観は倒されるべき、と考えて熱心な聖職者として科学の発展によって広まりつつあった無神論的傾向から「神の栄光」を擁護する事を決意したのです。
 そこでバークリーが頼ったのがジョン・ロックなどが提唱した新たな思想「経験的内観心理主義」なのです。彼の主張を表す名言として有名なのが「存在することは知覚されることである」で、まずバークリーは唯物論の基礎としての物質の認識可能性を否定し、実在性を否定したのです。そして、ロックの提唱した二つの性質を融合させて、新たな「観念」を説いたのです。

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