哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ジョン・ロックについて その3

 当時の人々にも影響を与え、時代を代表する思想家と呼ばれるに相応しい著作を書き上げたジョン・ロックは更に1693年頃に「教育論」と、そして1696年にはある委員会の委員となり、1704年にエセックス州のオーツで世を去りました。そんな彼はルソーやモンテスキューの様に政治を行う上で権力を分ける思想を示した事でも有名で、主な著書の1つ「統治二論」または「統治論」か「市民政府二論」の中で、彼は個人の生命・自由・財産などの自然権を守るための「社会契約」という、人民主義の原理を説いたそうです。
 この人民主義とは、国家の政治の在り方を最終的に決める権利で、その主な権利は国民にある、という現代の「民主主義の基本的な原則」になります。ですが、当時のヨーロッパでは、絶対王政の風潮が強かったのです。そんな中でロックの唱えた自由主義的な政治思想は、一部の権力者が物事を決めるのではなく、市民にも決める権利はあるという考えを正当化するもの、と考えられたのです。この事から、アメリカ独立宣言、フランス人権宣言に大きな影響を与えたそうです。

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