哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ルネ・デカルト その7

 「方法序説」の第4部にて、ほぼ自分の哲学を確立したデカルトですが、この著書は第6部で構成されているので、残りの2つも紹介します。まず、第5部ではデカルトが探し求めた自然学の様々な問題の秩序、特に心臓の運動や医学に属する他の幾つかの難解な問題と解決と、「人間の魂」と「動物の魂」の差異について書かれています。此方に関しては、少し違いはあるでしょうが、次の記事で紹介する著書「情念論」の方が、詳しく書いているでしょう。そして、最後の第6部ですが、ここでは「哲学」に関する事ではなく、本書を執筆するまでの経緯が綴られているそうです。
 デカルトはガリレオ・ガリレイの地動説における審問を知り、自分の物理学上の意見の公表を躊躇ったそうです、ですが、ガリレオ・ガリレイの事を教訓にして彼は発見されていない少しの「真理」を探究する時間を失わない為に、著作を用意していた事を知る人達に本当に伝えたい事を誤解されない様に、「方法序説」を含む幾つかの論考を公表する事にした、と書いたそうです。

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