哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ルネ・デカルト その5

 前回の記事では「方法序説」の第2部でデカルトの論理の規則について紹介しました、彼は23歳という若さで、自身の哲学の「原理」を見出していないと気付き、そこから間違った見解などを自分の中から追い出す事に時間を費やしたそうです。そして、第3部でデカルトは幸福な生活を送るための3つの道徳律を紹介しています、1つ目は自分の国の法律と習慣に従うこと、2つ目は一度決心した事は途中で辞めず、毅然として行うこと、3つ目は世界の秩序より自分の欲望を変える様に努力すること、です。
 それから、デカルトは理性を自身の教えとして、自分で決めた方法に従って「真理」の認識に近付く事が最も良い職だという考えに至ったのです。それから9年の間、彼は世間を見て回り、疑わしい考えや思想を観察して反省して、哲学の基礎を定めたのです。そして、第4部では生まれたのが「我思う」です、ここでデカルトは少しでも疑問を持つことを疑い、感覚に論証、精神に入り込んで全てを疑う「私」は何者かでなければならないと気付くのです。

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