哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ルネ・デカルト その3

 さて、講義の為に早起きをして、それが要因で体調を崩し、世を去ると言う少し変わった最後を迎えたデカルト。今回から彼の思想に触れていきます、彼の残した名言「我思う、ゆえに我あり」は哲学史上の中でも有名な命題とも言えます、考える主体として自己、精神と存在を定式化したのです。この命題は、デカルトが存命だった当時は保守的だった思想のスコラ哲学の教えの根幹にある「信仰」による心理の解明ではなく、人間の持っている「自然の光」という「理性」を用いて探究していこうとしたのです。これは近代哲学における出発点を簡潔に表現しており、この事からデカルトは「近代哲学の父」と称されています。
 ですが、彼は信仰を元から否定している訳ではなく、現代まで残された多くの書物の中でも初めて出版した代表作の一つ「方法序説」では、神の存在証明を哲学的にしようという試みが記されているそうです。この著作は第6部で構成されており、第1部の冒頭には「良識はこの世で最も公平に配分されているものである」という一文があるそうです。

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