哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

パラケルススについて その2

 医者の家に生まれながら、哲学を学び、青年時代は各地を回り、数多くの分野を学んだ故に様々な人物像が飛び交うパラケルスス。そんな彼ですが、モニュメントに肖像画、それから生涯に関しては初期の哲学者に比べれば情報は残っているそうです。例えば前回の記事で書いた様に1510年頃にバーゼル大学に行き、次はフェラーラ大学医学部に入学して、同大学を卒業後は一度は父親の元に戻って今度は化学を研究したそうです。ただし、彼は大学の教えに落胆して、各地を回る事で民間伝承から様々な事を学ぶ方が有意義だと考えた、という話もあり、本当に大学で学位をとったのか疑問視する意見もあるそうです。
 とはいえ、彼が手掛けたとされる著作は数多く、48歳前後でザルツブルクで亡くなったという記録が残っているそうです。その辺りは書きだすとキリがないので、ここでは彼の思想に焦点を当てていきます。そんな彼の思想として有名なのは、火、風、水、土の「四大元素」と水銀、硫黄、塩の「アラビアの三原質」です。

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