哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ニッコロ・マキャヴェリについて その4

 職を失った間に執筆した「君主論」にて評価を取り戻したマキャヴェリですが、そもそも「君主論」には具体的に何が書かれていたのか、これらを本日から紹介していきます。まず、君主論は全体で26章から構成される著作で、第1章では「君主政体にどのような種類があるか」と挙げて、その一つずつについて第2章から第11章で解説、そして第12章から第14章までは「いかなる君主政体について必要となるべき軍備」について書かれているそうで、そして第15章で漸く「君主の態度や政策がどのようにあるべきか」というタイトルに相応しい内容に移ります。そして、第24章から最後までは、現実のイタリアが統一国家を目指す為に必要な提案も説いたとされています。
 これは当時のイタリアが大きさは違えど国別に分かれてしまい、他の国からダメージを受けていた時に書かれたので、マキャヴェリは著作を通じて権力者だったメディチ家に国を統一してほしいという期待をしていたのかもしれません。

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