哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

デモクリトスについて その1

 本日から紹介する哲学者はエピクロスの記事で二度ほど名前が出た「デモクリトス」です、生没年は紀元前460年頃から紀元前370年頃まで、ギリシアの北方にあたるトラキア地方のアブデラ出身の自然哲学者です。また、大の旅行好きだったそうで、若くしてペルシアの僧侶やエジプトの神官に学んで、エチオピアやインド等の東方の世界を旅行して、その国の学問を貪欲に研究した事から、博学多識で哲学の他にも数学、天文学、音楽に詩学、倫理学に生物学などにも通じて「知恵」を意味する「ソピア」というニックネームを持っていました。
 そして、非常に明るい性格であり、「笑う人(ゲラシーノス)」と称されていたそうです。彼は原子論の基礎を作った哲学者レウッキポスを師と仰ぎ、万物の根本的構成要素を最小の単位である「アトム(原子)」と定義して、アトムが結合する事によって物質は出来上がるという「原子論」を確立したのです。この説にアリストテレスは強く興味を持ち、この功績からデモクリトスは古代における「原子論の祖」と呼ばれています。

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