哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

エンペドクレスについて その3

 本日で最後となるエンペドクレスは、万物は4つの物から出来ており、これが結合して、4つに分かれ、再び完全な結合状態になると説きました。そこから、世界は4つの時期に分かれながら永久に反復しているものであり、物質から薄い元素片が飛び出して人々の器官に入る際に感覚が生じるという独創的な説を提唱したのです。また、エンペドクレスは世界に存在するありとあらゆる生物が生み出される法則性は、すべて偶然的なものであり、昔は複数の頭を持つ人間や長い腕を持つ人間な多種多様な人間がいたが、時代の流れと共に数は減っていき、進化に適した今の形の人間のみが生き残ったと考えていました。
 この様に、ダーウィンの進化論より前に今日における進化論の先駆けとも見られる説を展開していたのです。そんなエンペドクレスの最後には有名な逸話があり、自身の神を高めるためにエトナ山の火口に身を投じたそうで、その際に靴を揃えた事から人類史上初めて、靴を揃えて身を投じた人物と伝えられています。

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