哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

プロタゴラスについて その2

 二回目となるソフィストの開拓者、第一人者とされる「プロタゴラス」は高い講義料を貰っていたという逸話がありますが、それに見合った巧みな弁術論を展開したそうです。そんな彼が唱えたのは自身が残したという「万物の尺度は人間である」という言葉にあるように、プロタゴラスは「相対主義」を唱え、「人の考え方や価値観の基準はそれぞれによって異なるが故に【ソフィスト】は弁術論次第でどのような相手の主張に対しても、自身のなかにある真理こそ正しいものであると主張する事が出来る」と説いたそうです。
 これがプロタゴラスが残した有名な言葉であり、プロタゴラスの論理を表すこの言葉は「人間尺度論」と呼ばれています。彼は「万物の尺度は人間である、あるものについてはあるということの、ないものについてはないということの」と説いて、人それぞれの感じ方によって価値観や判断基準は変わり、それ以外の普遍的、客観的な事実や絶対的な判断の基準は存在しないと考えたのです。

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