25 10 2015
エピクロスについて その14
十月も残り僅かになり、来週末にはハロウィーンがあります、この際の「仮装」は現世にやってくる魔物や死者等から身を守る為に行うのです。その死者となる際に訪れてる「命の終わり」を、エピクロスは「精神に最も恐怖を与えてきた事柄」と主張していました。ですが、寿命は避けようがなく、これでは「心の平穏」に辿り着けない。そこでエピクロスは「命の終わり」について考え、やがて「それは何ものでもない」という結論に至ったのです。
そして、エピクロスは「死は色々な悪いものの中で最も恐ろしいと考えられいるが、実は何ものでもない。なぜなら、われわれが生きて存在している時には命の終わりは存在せず、実際にやってきた時にはわれわれは存在しない。だから、命の終わりは生きている人にも死者にとっても何ものでもない。その考えに慣れるべきである」という内容を「メノイケウス宛の手紙」に書いたそうです。この「恐怖からの開放」が精神の最大の快楽だとエピクロスは考えたのです。