哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

エピクロスについて その8

 九月も半ばに向かい、夜になると肌寒く、昼間も雨が降ったあとは涼しく感じます。そんな本日もエピクロスの哲学を掘り下げていきます。前回の記事ではエピクロスの「必要な欲望がある」という内容を紹介しました、彼は欲望を「自然的なもの」と「必要なもの」という見方をしました。「自然的な欲望」は空腹になった時にする食事、異性に対する性欲など、これは生理的に身体が求めるもので、人間が生きていく為に「必要な欲望」です。
 ですが、自然的でもエピクロスは「他のものは単に自然的な欲望であるにすぎない」という言葉を「メノイケウス宛の手紙」に書いたそうです。これは「特に必要ない」という解釈ができ、そんな欲望の対象として想定されている例の一つが「贅沢な食事」です。美味しい物を食べたい、豪勢な物が食べたい、そんな胃袋で感じる快楽はエピクロスの中では自然的であるが、特に必要のないものと分類されます。「自然的で必要な欲望」では、一つの例としては「空腹を癒すため」にする食事となります。

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