哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

エピクロスについて その7

 九月に入り、夜から早朝にかけて涼しさが感じられるようになりました、暑い時に冷たい物が食べたい。そう思うのも前回の記事で紹介した、エピクロスが唱えた「快楽」の一つになるのでしょう。そして、今回はエピクロスが唱えた「欲望」や「欲求」に「願望」の吟味について少し詳しく紹介します。欲望の先にある待ち望むものが「快楽」ですが、欲望と快楽は人生を導く二つで一つとなる「灯火」であり、それは人を幸福へ、または破滅に導く事もあります。
 だから、エピクロスは欲望の先にある「快楽」を手に入れようとする前に、まず自分の欲望について十分に考えておく必要がある。エピクロスが強く主張したのは、この事なのです。また、エピクロスが「メノイケウス宛の手紙」と「主要教説」では欲望のうち、あるものは自然的であり、必要なものといった内容を書いたそうです。特に手紙の方では「必要な欲望の中で、あるものは幸せの為に必要で、あるものは健康な身体の為に必要であり、他のものは生きる為に必要だ」という事も書いていたそうです。

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