12 07 2015
イマヌエル・カントについて その19
前回から、カントに関する色々な逸話を紹介していますが、更に私生活に関する逸話が後世まで残っている様です。例えば、カントが生涯を通して独身だった理由、これは女性と距離を置いて、積極的に求婚しなかった為だと言われています。ですが、彼が哲学の道に進むきっかけとなったニュートンが仕事が忙しくて恋愛をする暇が無かった様に、カントも仕事が忙しかったという可能性もあるとされています。
また、家族と交流が少なかった事も今に伝わっていますが、弟が手紙で「会いたい」と何度も書いても、その返事を二年掛けて書く程でした。交流が少なかったのは、カントによると「知性のレベルが合わない」からだそうです。そんなカントですが、ルソーの「エミール」を読みふけって普段の散歩を忘れた、というエピソードもあります。微笑ましい話ですが、これに影響を受けた様で、カントはルソーに関しては著作の中で自分の誤りはルソーが正してくれた、人間を尊敬する事を学んだ、という残す程だったそうです。
イマヌエル・カントについて その18 イマヌエル・カントについて その20