哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

イマヌエル・カントについて その17

 さて、六月も終わりに近づく本日ですが、カントの話も終わりに近づいています。今まで紹介した哲学の他に、本日はカントに関する逸話を紹介していきます。まず、カントは何度も同じ手順で繰り返す事を好む性格だったそうで、起床する時間に始まり、食事の時間に著作の時間まで、それぞれ決まった時間できっちり割り振っていたそうです。
 寝る時は年老いた使いランペが毎日、決まった順序で彼の服を脱がしていたという逸話が残っています。その為、カントの生活は「鉄の生活習慣」と呼ばれ、ドイツの詩人であるハインリヒ・ハイネがカントの散歩する場所によって近所の人々は時間を知った、と言う言葉を遺しているそうです。因みに、カントの生活を支えていたランペは、この生活に耐えられなくなってお酒に手を出して、それが原因でクビになってしまいます。正に「鉄」と呼ぶに相応しい生活を送ったカントらしいです、そんな彼には「実は寂しがり屋では」と思わせる逸話もあります。それを含めて、他の逸話も次週に紹介します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください