哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

イマヌエル・カントについて その11

 先週の最後に「知性が正常に動く法則」があると書きました、本日は、その「法則」について紹介していきます。考える為の根本枠「カテゴリー」を用いて、知性が実際に働く根本的な法則、つまり「原則」があるのです。それらも普遍的な要素が必要であり、カテゴリーに対応して導かれるのです。ですが、今日の「原則」とは今まで書いてきた経験的な法則ではありません。その根底にある、法則です、最も代表的なのは「因果法則」です。簡単に説明すると、どんな些細な自然現象も全て「原因」と「結果」があり、それを結ぶ法則によって起こるという事です。
 つまり、原因が結果を決定する、原因が結果より先に立つ、原因のない結果はない、と言う事です。逆に考えて、原因の後に結果が起こるのだから、これは正しいと言えます。また、全ての直感は「外延量」である、という原則があります、外延量は「広がりを持つ大きさ」です。他にも、感覚の対象は内包量を持つ、内包量とは「度合い」の事です。ですが、理性は時にトラブルを起こすのです。それを次回の記事で紹介します。

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