哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

イマヌエル・カントについて その10

 カントが広義的な「理性」の中でも、色々な感覚的なデータと向き合い、それらを「因果関係」など始まりから終わりまで繋げる合理的な一つの認識にする能力が「知性」とされています。前回の記事で紹介したのは「直感」でした、そして今回の「知性」は考える能力であり、考える方法を「概念」と言います。つまり、人間が「認識」とは感性の「直感」と、知性の「概念」が合わさって行われるのです。
 そして、カントはアリストテレスに倣い、知性の要素、知性の根本枠を「実在性」や「実体」に「因果」など12個の「カテゴリー」を挙げました。これにより、カントは人間はこれらの「カテゴリー」を組み合わせて、時間と空間に与えられた感覚データを処理して、認識に組み立てていると提唱しましょう。ここでカントは「経験論」とは違う考えを持ちます、そして肝心の「知性」の普遍的な骨組みと仕組みを問題にするのが「純粋性批判」です。また、知性が正常に動く法則があるのです。それは次週の記事で紹介していきます。

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