哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

イマヌエル・カントについて その6

 前回の記事から、カントの哲学について触れていますが、その中で書いた「批判哲学」が印象的になったのは「純粋理性批判」によります。また、1768年頃から17890年に「純粋理性批判」以降の三批判書を含む書籍を出版した「批判期」が要因となっています。これ以降の1790年頃から1804年の間に刊行された著作や遺された原稿を含めた「後批判期」も、批判哲学に含まれます。
 そして、何度も記事に出てくる「純粋理性批判」はカントの代表作でもあります。この本は人間の「理性」が抱える色々な問題について書かれており、難しい言葉が並んでいますが、要約すると「認識する」とする理性そのものは「理性」から認識できる範囲外にある事を原点とする「コペルニクス的転回」を見せたとされています。この「コペルニクス的転回」とは、ニコラウス・コペルニクスは「常識」とされていた「地球中心説」に対して、太陽を中心とする説を唱えた天文学者です。この事から見方が180度変わる事を表した比喩で、カントが自分の哲学を評した言葉ともされています。

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