哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

イマヌエル・カントについて その1

 本日から紹介する「カント」は1724年に東プロイセンの首都ケーニヒスベルク、現在のロシア領カリーニングラードに馬具、本にっては皮具とも言われていますが、その職人の四男として生まれました。哲学者としては「カント」が一般的ですが、フルネームは「イマヌエル・カント」と言います。「世界の名著」という本では父は正直で勤勉な職人気質で、母親は幼いカントを野に連れ出して、自分の知り得る限りを話した優しい気質だったそうです。そんな家庭環境について、カントは「家庭の道徳教育は申し分なかった」と後に述べた、と同書で書かれています。
 そんなカントの幼少時に影響を与えたのが、両親、特に母が熱心に奉じていた「ルター派」の「敬虔主義」です。その母が教えを聞いていた縁で、カントは八歳の時にフリードリヒ学院に入学します。ここは先の「世界の名著」曰く、子供を「敬虔に、物識りに、かつ行儀よい者」に育てるらしく、カントは16歳まで宗教的な生活を送り、ラテン語を主とした古典語など教養を身に付けました。この続きは次回の記事で紹介します。

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