哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

フランシス・ベーコンについて その1

 前回は「哲学者」より「科学者」のイメージが強い「ガリレオ・ガリレイ」を紹介しましたが、本日から紹介する「フランシス・ベーコン」は「哲学者」として有名な言葉を残した人物です。名前が「フランシス」なので、フランス人と思うでしょうが、彼はイングランドで生まれたイギリス人です。エリザベス一世の国璽を管理する「国璽向書」という役職をしていたニコラス・ベーコンの子供で、わずか十二歳でヘンリー八世が創設したケンブリッジ大学の一つトリニティ・カレッジに入学します。
 その後はイギリスで著名人が数多く通ったロンドンのグレイ法曹院にて法律の勉強をします。23歳で国会議員となり、その後は出生に恵まれなかったものの四十代で「学問の進歩」を出版します。それから後は法務次長になって、順調に出世して父親と同じ「国璽尚書」になり、その翌年には大法官となります。同時期に「トマス・ホッブズ」という人物と関わりもありましたが、それは別の機会に紹介します。ですが、最後は汚職の嫌疑で地位を失い、最後は隠退生活の中で「鶏に雪を詰め込んだ冷凍の実験」を行った際に体調を崩して亡くなったそうです。そんな彼の哲学は来週、改めて紹介します。

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