哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

エレア派のゼノンについて その2

 前回から紹介している「エレア派のゼノン」ですが、本日は彼が提唱した概念「パラドクス」について説明します。この話で具体例として使われるのが「アキレスと亀」です。先に書かれている「アキレス」とは神話に登場する俊足で有名な神様です。ゼノンは自分の考えの中で「足の遅い亀であっても、アキレスは追いつけない。なぜなら、追いかける側は追いつく前に先に走り始めた場所に着く必要がある」としています。
 これはアキレスと亀が競争する事になり、アキレスは足が速いので亀はハンディキャップとして少し進んだ場所からスタートする事になるが、これによってアキレスは亀がスタートした地点に着くと亀は先に進んでいる。次にアキレスが亀の居た場所に着くと、同じ様に亀は先に進んでいる。これが繰り返されるとアキレスは亀に追いつけない。これがゼノンのパラドックスの中で最も有名な話です。神話の神と亀という対極ながら内容の面白さから、この話は色々な場所で使われるそうです。他にもありますが、それは次回に紹介します。

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