哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

パルメニデスについて その2

 前回に記事で紹介した容姿端麗なパルメニデスですが、彼の基本的な思想は「人間の感覚で導き出される真理は信用できない、全ては理性的に考えるべき」というものです。例えばコップ一杯の水を熱して、コップから水が消えても「消失」はしません。彼が「質量保存の法則」を知っていたかは謎ですが、彼は「有るものはあり、無いものは無い」として、目に見える自然現象も動いている様に見えるが、それは見せかけで存在の有無は変わらないとしたのです。
 そうして、彼は同時代に活躍していたヘラクレイトスの「全ては連動している」との思想を否定して、全ては静止していると考えたのです。二人が実際に論議したかは分かりませんが、異なる思想があれば片方が笑われる事もあります。ですが、彼の哲学は愛弟子あるゼノンが論理的に証明したそうです。そんなゼノンも後世に名を残す哲学者の一人であり、同じ名前の哲学者がいるので「エレア派のゼノン」とされています。次回からは、そんな「エレア派のゼノン」を紹介していきます。

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