哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

ヘラクレイトスについて その4

 前回は名言を幾つか紹介したヘラクレイトスですが、彼に関する逸話は他にも残っています。例えば彼が生まれたエフェソスでは美味しい物を満腹まで食べる習慣があり、敵軍に包囲されても同じ様な状態で大変な食糧不足になったそうです。当然といえば当然ですが、そんな折に彼は住人達が食糧対策を考えている際に小麦粉を水に溶かして、それを飲んで見せました。これは「人が生きる上で満腹になるまで食べる必要がない」という事を行動で示したのです。また、彼は非常に疑り深い性格で水腫になった際に医者の治療を信じず、独自の治療を試したのです。水腫とは水が溜まった状態だから体を乾かせば良いと思い、なぜか牛糞を塗って日光浴をしたそうです。当然ですが、それは正しい治療法ではなく、逆に亡くなる原因になったとされています。当時の治療で完治したかは分かりませんが、疑り深い性格が災いした様です。そんなヘラクレイトスと同時期に生まれた哲学者がいます。彼の名は「パルメニデス」と言い、次回の記事から紹介していきます。

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