哲学カフェ

哲学書を一つづつ取り上げて、それを時に独善的とも思われる解釈を試みながら、一見難しいものと思われる哲学書の解読を行うものです。

アリストテレスについて その3

 前回の記事でアリストテレスの創立した学校にして紹介しました。今回は、そんなアリストテレスの学校で教えられていただそう「思想」について紹介します。彼が師匠としたプラトンの思想は「真実は目に見えない」と唱えています。ですが、ソクラテスが唱えたのは「自然物や人工物に限らず、全てには二つの側面がある」とする考えです。その二つとは物事を形作る設計図の様な「形相」と材料になる「質料」です。全ては、この二つがあって現実に生じると考えたのです。また、ソクラテスは物事が変化する運動の発端には不動の動者と呼ぶ「神」が存在していると考えたのです。
 全ての事情や物事には変化する理由や目的がある。いかにも哲学らしい考え方です。そんな彼の哲学を語る上で忘れてはならないキーワードが「エイドス」です。これは日本語では「型」と訳されています。つまり、物事には運動となる発端があり、その材料となる質料があって世界は変わっていく。そんな考え方だったのでしょう。

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