心を豊かにする方法 > 話さないコミュニケーション

話さないコミュニケーション(1)

「他人とのコミュニケーションが下手」、「人と話すのが苦手」と言う人は、往々にして自分は「話し下手」だと思っている人が多いようです。

でも、会話のコミュニケーションとは、何も声を張って言葉を発することだけではありません。

「話さないコミュニケーション」があることを知っていますか?

おしゃべりな方ではないのに、ただそこにいるだけで空気が和む、そんな人がいます。

誰かが話しているのをただ聞いている。

それも聞き流すのではなく、面白そうに、興味深そうに・・・。

実はそれこそが、一番相手を喜ばせる「基本のコミュニケーション術」なのです。

人は誰でも、誰かに認められたいという欲求を持っています。

それを心理学では「承認欲求」と言いますが、この誰かに認められたいという欲を満たしてあげることに依って、人は満足し、充実感を得ることができます。

いくらみんなでワイワイと楽しそうに盛り上がったところで、人の話をろくに聞かず、誰かが話しているのに途中で割り込み発言をするような人は嫌われます。

話さないコミュニケーション(2)

「まとめ言葉」という言葉を知っているでしょうか?

「まとめ言葉」とは「要するに」「それで」「つまり」というように、結論を自分でまとめてしまう言葉のことです。

「まとめ言葉は話し下手」と言い、このような言葉が口癖になっている人は、相手にいい印象を与えません。

このような傾向は男性に多く、迷路を進むような先の見えない話につい、口を挟みたくなってしまうようです(苦笑)

特に言葉遊びを楽しむような繊細な女性には、口もききたくないと思わせるレベルですので、つい口癖で言ってしまうと言う人は気を付けた方がいいようです。

このように、つい口を滑らせてしまうよりは、話をさせるのは相手に任せ、自分は聞いているというスタンスをとる方が、はるかに賢明です。

相手に質問する場合は「オープン・クエスチョン」を活用しましょう。

これは心理学上、「開いた質問」ということになります。

開いた質問とは、「それから?」「どうして?」「どうなった?」など、話が広がるような言い方のことです。

それに依って相手は、もっと話そうという意欲が湧き、話すことに夢中になります。

反対に「クローズド・クエスチョン」とは「閉じた質問」になります。

「へぇ~」「そうなんだ」「良かったね」・・・。どうでしょう?

これでは、話す気持ちも失せてしまいますよね?(汗)

「話し上手は聞き上手」という言葉もあるように、人の話を上手に聞ける人は、無意識に相手とコミュニケーションがとれています。

頑張って自分が話そうとすることだけがコミュニケーションではないのです。